三連複や三連単など複雑な馬券がある昨今、単勝という古典的な馬券に川田がこだわる理由は「シンプルに単勝が競馬で勝ちやすい」からです。
これから単勝が競馬で勝ちやすい理由を3つに分けて説明していきたいと思います。
競馬新聞の印は必ずしも1着馬を予想したものではない
基本的に単勝馬券は競馬新聞で印が集まっている馬順に売れます。しかし、競馬新聞の◎印は必ずしも1着馬を予想したものではありません。
多くの場合が「1着はなくても2~3着には来るだろう」という、”最低限の責任を果たせる好走確率が高い馬”に印が打たれやすくなります。特に本紙の予想では大穴馬券を当てるよりも、コンスタントに的中することが求められています。
それはパドック解説者にも同様のことが言えて、推奨馬がほとんど人気馬であることに疑問を感じたことは皆様もあるのではないでしょうか。
例えば、下記のような馬がいた場合に本命は1番よりも2番に打たれる可能性が高いわけです。
馬番 | 1着回数 | 2~3着回数 | 着外数 | 総出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝オッズ | 期待値 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5回 | 5回 | 10回 | 20回 | 25% | 50% | 10.0倍 | 250 |
2 | 5回 | 10回 | 5回 | 20回 | 25% | 75% | 2.0倍 | 50 |
つまり、単勝で期待できる馬に◎印が打たれるのではなく、連対率・複勝率の高い馬に◎印が打たれるわけです。
しかし、前述したように単勝馬券は基本的に競馬新聞の印順に売れることが多いため、1着になる可能性と実際のオッズにギャップが生じ、利益を出しやすくなっています。
応援馬券=素人馬券が多く買われる
POGや一口馬主の持ち馬であったり、人気馬であったりすると実力とは関係なく応援で馬券が購入されるファンの方も多いと思います。応援馬券として最も購入されやすいのは「単勝馬券」ではないでしょうか。また、JRAでは単勝と複勝をセットで購入できる「応援馬券」も販売されています。
それはそれで競馬の楽しみ方の1つとして素晴らしいことだとは思いますが、このようなことが平気で行われるため血統も地味で目立たないけれども実力がある馬の単勝期待値がドカーンっと跳ね上がるのです。
単勝専用のノウハウを持っている人が少ない
上記で挙げたように単勝馬券は応援馬券のような素人の競馬ファンが購入する馬券であると同時に、一定以上の競馬の知識がある競馬ファンでも単勝で買うべき馬と買ってはいけない馬を明確に表現できるような”単勝専用のノウハウ”を持って馬券を購入している人は非常に少ないと思います。
極端なことを言えば単勝は強い馬を買えば良いというわけではありません。先の例で示した1番と2番の馬であれば強い馬は2番だと思いますが、単勝で購入すべき馬は1番になります。しかし、実際には単勝では2番が売れるわけなので期待値の高い美味しい馬が出現してくれるわけです。
以上のように三連複や三連単馬券が人気の現代ではありますが、単勝馬券にも今一度ご注目頂ければと思います。